2008年11月。
突然、"猛烈にウィーンに行きたい!"熱にやられてしまいました。その理由は......
『天上の愛 地上の恋』というハプスブルク漫画を、ブックオフに行くたび100円コーナーを覗いて、こつこつ集めて苦節三年、ようやく全巻そろえて読んだばかりだからです!
......普通、そんな動機で海外旅行をしたいと思うのだろうか......
まあ、ずいぶん前にスペイン旅行をした時も、漫画の『王城 アル・カサル』に夢中だったわたしは、「どこに行きたい?」と訊かれて、「ほかはどうでもいいからセビリヤは絶対にいれて!」と旅程にねじこみ、現地に行っては「あああ~、ここがドン・ペドロの建てた家(城)なのね~」と感動し、泊まったホテルがドニャ・マリアという名前であることに狂喜乱舞し、果てはロペス通りという名前を見つけて、マルティン・ロペスのことかしら、と妄想していたんだから、単にわたしがかわっていないだけですね。当時からオタクだったのか......
まあ、それはさておいて。『天上の愛 地上の恋』ですよ。
『天愛』の主役はシシーことあの美貌の皇后エリーザベトの息子、ルドルフ皇太子。
そして、彼のパートナーをつとめるのは、妻のシュテファニー皇太子妃でもなく、愛人の高級娼婦ミッツィでもなく、最後の恋人マリーでもなく、天使の心を持つ汚れなき美青年司祭アルフレート(架空の人物)。
このふたりの美青年同士の恋愛ストーリー......かな? ジャンルとしてはボーイズラブにはいるのでしょうが、わたしはむしろ、黄金の忠誠心とか、無私の愛とか、至上の献身とか、そんなふうに読んでいました。
実は少し前に宝塚の『エリザベート』を見たこともあり、自分の中ではこの時代のちょっとしたブームが起きていたのですが、これで完全に火がついた。
ウィーンに行って、ルド様のお墓参りをしたい!
そんなわけで、オーストリアに行く前にいろいろ予習をしておかねば、と資料を集め始めました。
早速、こういう時に便利なアマゾンで、ルドルフ皇太子関係の本をチェックしていると、『マイヤリング』というバレエのDVDを発見。おおおー! ルド様が主役のバレエ!
これはぜひ見なければ!
そして、取り寄せたバレエの内容は、期待以上のすばらしさでした。ひとことで言うと、最初から最後まで病んでいる。
す、すげー! こんなイカレたバレエ、見たことないわ!
ルド様に興味のないかたにも、機会があれば、ぜひ一度見ていただきたい(テレビでやらないかな)。
ああ、このバレエ、生で見たいなあ。来日公演してくれないかしら。